猫の腎臓病は、高齢猫の死因の第1位を占める病気です。
腎臓は、体内の水分や電解質を調整したり、
老廃物を排泄したりする大切な臓器です。
腎臓病になると、これらの機能が低下し、さまざまな症状を引き起こします。
腎臓病には、急性腎不全と慢性腎臓病の2種類があります。
急性腎不全は、原因となる病気や薬剤、
感染症などによって、腎臓の機能が急激に低下する病気です。
一方、慢性腎臓病は、腎臓の機能が徐々に低下していく病気です。
慢性腎臓病は、症状が現れるまでに数か月から数年かかるため、
早期発見が難しい病気です。
初期症状はほとんどないため、
血液検査や尿検査で異常が見つかって初めて発見されるケースが多いです。
慢性腎臓病の症状
慢性腎臓病の症状は、以下のようなものがあります。
- 多飲多尿
- 食欲不振
- 嘔吐
- 元気消失
- 体重減少
- 脱水
- 貧血
- 尿毒症
尿毒症は、腎臓が老廃物を十分に排泄できなくなることで、
血液中に老廃物が蓄積した状態です。尿毒症になると、
嘔吐や下痢、食欲不振、昏睡などの症状が現れます。
慢性腎臓病の治療
慢性腎臓病の治療は、食事療法や薬物療法が中心となります。
食事療法では、タンパク質やリンの摂取量を制限した療法食を与えます。
薬物療法では、腎臓の機能を維持するために、利尿剤や酸化ストレスを抑制する薬剤などが使用されます。
慢性腎臓病の余命
慢性腎臓病の余命は、
発症時の腎機能や治療の状況によって異なります。
一般的には、発症後2〜3年が平均余命といわれています。
しかし、早期発見と治療によって、余命を延ばすことも可能です。
猫の腎臓病を予防
猫の腎臓病を予防するためには、以下のようなことに気をつけましょう。
- 定期的な健康診断を受ける
- 高タンパク質の食べ物を与えない
- 水分を十分に摂らせる
- 肥満を防ぐ
猫の腎臓病は、早期発見と治療が重要です。
愛猫の健康を守るために、定期的な健康診断や食事管理を心がけましょう。